「松の司」にサーマルタンクがやってきた

先日「松の司」松瀬酒造より、かねてから切望していたサーマルタンクが6基入りました。と連絡がありました。

サーマルタンクについては、既ご存じの方も多いと思いますし、「喜楽長」喜多酒造さんはすでに何台も導入されているので特別珍しいことではありませんが、今まであまり恩恵に預かっていない蔵からすれば、まさに「待望」であったわけです。

サーマルタンクとは簡単に言うと「温度調節機能がついた仕込みタンク」の事。

用途は大きく分けて2つ。

一つはお酒造りの醪の発酵温度を一定に保つ機能。不凍液がタンクに内蔵されて、それを冷やすことにより、より安定した低温発酵が可能となります。

もう一つは、搾ったお酒を貯酒する機能。冷蔵庫より低コストで、なんとマイナスの温度でも一定に保てることから、しぼりたてを瓶詰する間、品質を落とすことなく貯蔵することが可能となります。

ここ近年、温暖化により、蔵を取り囲む環境も大きく変化しました。今後はサーマルタンクがないと醸造が難しいと言う蔵元もいます。

そんな悪い環境の中でもより良い美酒造りに進むためには必須の設備だと言えますね。いきなり劇的に酒質には影響しませんが、じわじわとその効果が現れてくるのではないかと期待しています。

26 Jul, 2024
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